【ビジョナリーカンパニー】製品ではなく企業そのものが究極の作品と考える

ビジネスとは一種のコミュニケーション

本書を読むと、「仕事」あるいは「ビジネス」に対するイメージが変わります。

私自身、ビジネスの恩恵を受けながらも「ビジネス=金儲け=悪」なる先入観を抱いており、「ビジネス」を毛嫌いしていたので、その心情の変化たるや自分で感ずるよりも大きなものでした。

タイトルにもある「ビジョナリー」とは先見性を意味しています。ビジネスとは「それまでにない価値観の創造である」と考えたとき、私が忌避していた金儲けとはビジネスの一つの側面でしかなく、結果論でしかないことが分かりました。もちろん「すべての企業」に当てはまるとも言い難いのですが。

ですから、価値観の創造とは言い換えれば、他者に新しい世界を見てもらい喜ばれることであり、それこそがビジネスであり、ひいては人が生きる意味だと考えるようになりました。まさにコミュニケーションとその伝播であるといえるのではないでしょうか。

「仕事」という言葉

私はビジネスだけでなく、「仕事」という言葉も嫌いでした。偏見の塊が過ぎるように反省しますが、「仕事」という言葉には何らかのネガティブな要素があります。「やらなくてはいけないこと」。そんな後ろ向きなトーンです。

しかし、本書を読むと「仕事」に対するイメージが変わります。仕事とは他者、ないしは見えない誰かの日常をよりよいものにできる可能性を秘めた行為だと思うようになりました。

父の話です。トヨタ自動車系列の会社に勤務していた父は、トヨタ車以外は車として認めていないような雰囲気がどこかでありました(もちろん他社の車をリスペクトしていました)。父は仕事を誇りに感じ、正しいことをしている実感があったのかもしれません。

トヨタはまさに「ビジョナリーカンパニー」であり、製品ではなく企業そのものが最高傑作です。100年後も素晴らしい車、それは車ではなく形を変えているのかもしれませんが、新しい価値を提供し続けてくれるように思います。父は現場でそれを実感していたのではないかと感じます。

仕事とは決してネガティブな面だけでないことを本書で学びました。信念を形にして他者に喜びを与える。きれいごとですが、これが本来の仕事だと『ビジョナリーカンパニー』を読んで感じました。

投稿者プロフィール

セイウチ三郎(編集部)
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