考えることの意味、あるいは生きる意味を学ぶことができます。
人生の意味
何度も読みたい本とは、著者が読者に語りかけてくれるような作品なのではないでしょうか。
養老先生が本書で語る「生きる意味」に深い感銘を受けました。
人生を“崖登り”に例え、崖から転落するようにしてカルト宗教に身を委ねる生徒を、逆折伏する行為もまた、人生の意味の一つだと語ります。
知的労働を「重荷を背負うこと」だと見なし、「物を考えることの決して楽でないことを教えている」とも述べています。過激な思想を安易に盲信することで正しい「出力」(判断)がなれさない、と。
本書は読むたびに発見があり、考える行為それ自体に新しい視点を与えてくれます。
生きる意味
「生きる意味」とはなにか。私にとっての命題です。
『OLDNEWS Vol.01』は、さまざまな方々に「生きる意味」を問いかけ、その皆さまの答えを私なりにまとめたものです。
Vol 01でインタビューに応じてくださった大坊珈琲の大坊勝次さんは、生きる意味を次のように話してくださいました。
ただ、何かのときに「じゃあ、あなたはどうなの?」って言われたような気がしたときに、自分はどうなんだろう?と考えることが大事だと思います。
OLDNEWS Vol.01
画像:『OLDNEWS Vol.01』
大坊さんに生きる意味をお伺いすると「答えることが難しい」と仰っていましたが、それでも答えを求める私に「ヒント」を与えてくださいました。
生きる意味、それは自問することであると大坊さんはお考えになっていると私は感じています。
何かを見てどう感じるのか……生きることは判断をし続けていくことでもあると思います。
「バカの壁」のあらすじ
2003年の流行語大賞も獲得したほどに「社会現象」を生んだ本書。
「分かったつもり」になる危険性を冒頭で説きます。養老先生が大学のある授業で、出産に関するドキュメンタリーを男女の生徒に見せたところ、女子生徒は多くの発見があると感じ、男子生徒は保険の授業で学んだ以上のことはないと言います。
女子生徒は妊娠、出産を俯瞰するだけでなく、個人に端を発する出来事としても捉え、新しい視点を獲得します。
一方の男子生徒は、一種の生理現象としての捉えたことで、自分が知っている情報かどうかという視点でしか見ていません。
「前提」が情報を遮断している危険性を養老先生は説きます。絶対視ともいうべきバイアスがかかることで、脳が本来なすべき出力(考え)が難しくなると言います。これも「バカの壁」のひとつです。
このようにして多くの実例を踏まえ、『バカの壁』が語られます。情報は変わらないが個人は変わる、という「情報とは何か」という観点も非常に勉強になります。
愛とは何か
「愛とはなんですか」
この質問に対して、養老先生はどのようにお答えになってくれるのでしょうか。
もしも、養老先生にお話をお伺いできる機会があれば、ぜひとも伺ってみたいです。
自己愛が“肥大化”した現代における「愛」とはそもそも一体なんでしょうか。愛は時代と共に変化してきたものなのでしょうか。
愛という漢字は、「(後ろを)振り返ろうとする心情」を表しているそうです。それは後ろ向きなニュアンスではなく、常に気にかけているという心持ちなのではないでしょうか。
理想的な愛し方ではなく、愛と向き合う姿勢についてぜひ伺ってみたいです。
子どもの学びの休憩時間に
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